スラッガー前川お目覚め一発で快勝、横浜は強豪復活へ下級生に期待



1番・左翼手の前川 右京(智辯学園)

◆どちらも強力打線がウリ

 智辯学園横浜の3回戦進出をかけた一戦は、打線の調子がポイントだった。

 智辯学園は伝統的な強打が今年も健在で、特に前川 右京山下 陽輔の2人の打力は高い。1回戦・倉敷商戦でも小技を絡めた効果的な攻撃で10点を奪った。

 対する横浜は神奈川大会で100安打87打点の打力で頂点まで走り抜けた。智辯学園とはタイプの違う強力打線で甲子園に乗り込んだが、初戦の広島新庄戦はバットが湿り気味で、本調子とは言えなかった。

 1回戦でエンジンがかかった智辯学園打線を勢いづかせない。地方大会で発揮した横浜打線を目覚めさせない。両チームの投手陣による神経戦、我慢比べが想定された。

◆スターの目覚め

 3回までは想定通りの我慢比べだ。横浜は1年生・杉山 遙希智辯学園は3年生・西村 王雅とエース左腕同士が、緩急巧みに低めにボールを集める投球でスコアボードに0を並べてきた。

 膠着状態で迎えた4回、智辯学園は7番・植垣 洸が四球を選ぶと、そこから連打で繋いで一死満塁と先制のチャンスを作る。ここで1番に入った前川 右京が打席へ。1ストライクからの2球目を捉えると、高く上がった打球がセンター後方へ飛び、フェンス直撃。あと数センチでホームランという特大のタイムリーなどで智辯学園が3点を先取する。

 これで前川が勢いに乗った。
 6回には無死一塁で打席が回った。3ボールからの真っすぐを振り抜くと、快音を響かせてバックスクリーン左へ飛び込んだ。自身初となる甲子園でのホームランで、チームは5対0と横浜を突き放した。

 最後は2番手で小畠 一心が最終回にマウンドに上がり、横浜打線をシャットアウト。前川の4打点の大暴れで智辯学園が10年ぶりの3回戦進出を決めた。